スウェーデン放送合唱団2015年10月16日





平成27年10月16日(金)
ペーター・ダイクストラ+東京都交響楽団@サントリーホール

(独唱、合唱)
ソプラノ:クリスティーナ・ハンソン
アルト:クリスティーナ・ハマーストレム
テノール:コニー・ティマンダー
バス:ヨアン・シンクラー
合唱:スウェーデン放送合唱団


リゲティ:ルクス・エテルナ(無伴奏混声合唱)
シェーンベルク:地には平和を(混声合唱と管弦楽)
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モーツァルト:レクイエム(ジュスマイヤー版)
 ~ アンコール曲 ~
 モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス


今日の演目は全て合唱付き。
言い換えると、今日の主役はスウェーデン放送合唱団。
噂には「良い」と聞いたことがあるけど、はたして実際はどうなんでしょう?

今日の演目は、モツレクをメインに演奏順に作曲された年代が遡って行く「温故知新プログラム」。
開演時間になるとスウェーデン放送合唱団の女性陣が下手から上手へ、男性陣が上手から下手へ、クロスするように登場。

最初の曲はリゲティのルクス・エテルナ。
人の歌声がまるで楽器の音のように重なり合い、響き合う幻想的な曲。
あの「2001年宇宙の旅」に使われたらしいけど、記憶にない。
なかなか面白い曲だし、スウェーデン放送合唱団の力量も素晴らしい。

前半二曲目はシェーンベルク。
スウェーデン放送合唱団の皆さん、今までは後列が男性陣、前列が女性陣だったのが、男性陣が上手へ、女性陣が下手に移動。
ん~、段取りまで一つのショーのように見せる(魅せる)とは大したもの。
今日の都響のコンマスは矢部さん。
スウェーデン放送合唱団の歌声を際立たせるようなさり気ない、でもメリハリのはる演奏で彼らを下支え。
歌っている彼らも気持ち良いだろうなぁ。

後半はモツレク。
モーツァルトの最後の、そして未完の名曲。
今日の版はジュスマイヤー版。
一部のモツレクファンから言わせると、ジュスマイヤーはモーツァルトの出来の悪い弟子だったので、この版も稚拙で聴くに値しないらしい。
と言われても、そんなに頻繁にこの曲を聴くことがない自分からすれば、今日の演奏はとても素晴らしく感動的。
約50分の演奏があっという間に終わってしまって物足りないぐらい。

独唱陣のパフォーマンスは言うに及ばず、都響のアンサンブルも素晴らしい。
更に素晴らしいのは、何と言ってもスウェーデン放送合唱団。
美しいだけではなく、芯があり、艶があり、魂がある。
そのパフォーマンスを引き出すことに成功しているダイクストラの力量も、恐らく相当なものに違いない。

今日のコンサート。
思い付きで来てしまったけど、結果は大正解。
モーツァルトの天才たる所以を垣間見ることができてとても価値のある良いコンサートだった。


追記:
指揮者のダイクストラ、いったい身長何センチあるんだろう?
2m?、2m10cm?

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