チェスキーナ・永江洋子 メモリアルコンサート ― 2015年08月05日
2015年8月5日(水)
ワレリー・ゲルギエフ+東京交響楽団@サントリーホール
ゆかりの方々からの追悼の言葉(ワレリー・ゲルギエフ氏他)
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チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
正直、今までチェスキーナ洋子さんについては知らなかったけど、まさかニューヨーク・フィル北朝鮮公演の陰の立役者だったとは…
また、建設に際して多大な寄付をしたマリインスキー劇場のコンサートホールのことを「日本のコンサートホール」と言ったと聞いて、一瞬「上から目線?」と思ったけど、音響設計担当がサントリーホールと同じ永田音響設計の豊田泰久氏なのでロシアのコンサートホールでも日本のコンサートホールと表現したんだと分かり「あ~、なるほど」。
そして、元東響のハーピストでもある彼女、東響に寄付する際、2回も2桁少なく間違って振り込んでしまったと聞いて愕然。
100万円を1万円、1,000万円なら10万円、1億円だと100万円に間違えるなんて、普通できないよなぁ。
さて、後半はチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」。
午後8時を過ぎてステージ上に東京交響楽団の面々がようやく登場。
その後に、先ほどは普通のネクタイだったのをボウタイに変えてゲルギエフが再登場。
そしてその結果は…
東響のポテンシャル恐るべし!
ゲルギエフと殆ど音合わせをしていないだろうに、ここまで高密度な演奏をしてくれるとは!
特に最終楽章は神懸かり的。
テンポの揺れが半端じゃないのに、乱れが全く無い!
今まで、何度となく聴いてきたこの曲だけど、久しぶりに息ができない程の衝撃。
ゲルギエフも心の中では東響に感謝しているに違いない。
最後の一音が鳴り止んだ後の約2分間の黙祷。
その後、目を静かに開けると指揮台にゲルギエフの姿がない。
後から聞いた話では、黙祷の約1分後に彼は客席に向かって一礼し、ステージを去ったらしい。
そして、東響の面々も客席に向かって一礼をすると三々五々舞台袖に…
終わり際がはっきりしないコンサートだったけど、久しぶりに熱い悲愴を聴くことができて、溜まっていた疲れもちょっとは軽くなったかも…
ありがとう、マエストロ!
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