東京芸術大学奏楽堂 ― 2015年01月31日
平成27年1月31日(土)
藝大定期 室内楽第41回@東京芸術大学奏楽堂
デザンクロ:サクソフォーン四重奏曲
ブルジョワ:金管五重奏のためのソナタ
グラズノフ:サクソフォーン四重奏曲 変ロ長調 作品109
休憩(15分)
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調
バルトーク:弦楽四重奏曲 第5番 作品102
休憩(10分)
ブラームス:ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 作品8
ブラームス:ピアノ四重奏曲 第2番 イ長調 作品26
今日は生まれて初めての東京芸術大学奏楽堂。
一体どんな所なんでしょう、国内音大の頂点に立つ東京芸大の音楽ホールは?
ちなみに音響設計はあの永田音響設計!
サントリーホール、東京芸術劇場、すみだトリフォニーホール、ミューザ川崎シンフォニーホール、紀尾井ホール、トッパンホール、カザルスホールと言った有名どころは全てこの会社が手掛けているし、大阪のフェスティバルホールや札幌コンサートホール(Kitara)、そして我が地元の杉並公会堂もそう。
永田音響設計と聞いただけで期待が高まります。
演奏が始まるまでまだ時間があるので、奏楽堂手前にある「上島珈琲店 黒田記念館店」へ。
屋内は満席。
仕方なく屋外の席に行くと、ストーブがしっかり仕事をしてくれているし、日差しは暖かいしで良い気分。
こりゃ、癖になりそう。
上着を脱いでサンドイッチを頬張る。
そしてコーヒーを一服。
ん~、こいつは美味い!
午後二時の開演に合わせて上島珈琲店を出る。
徒歩数分で奏楽堂に到着。
結構大きくて綺麗なホールだ。
普通、コンサートと言えば休憩を入れて二時間程度。
午後二時開演だから午後四時には終わるだろうと思っていたら、何と予定終演時刻は午後六時過ぎ!
ん~、こりゃ大変だ。
この藝大定期は自由席。
と言っても一階中央前方席にもまだ空席がある。
開演時間が迫っているので急いで着席。
これが失敗の元。
と言うのも、前列の若い男性の座高がやたら高かった。
折角の中央席なのに演者が良く見えない。
見るのを諦めて聴くことに集中しようとしたら、今度は隣のオジサンの鼻息が聞こえて来る。
結局、前半のサックスは集中して楽しむことができず、休憩時間に突入してしまった。
この休憩時間中にすかさず席を移動したことが功を奏し、弦楽四重奏曲は二曲ともしっかり堪能できた。
いや~ぁ、ラヴェルのこの曲、初めて聴いたけど素晴らしい!
時に幻想的、時に官能的、そして情熱的。
さすが芸大の選曲、恐れ入りました。
二回目の休憩の後はいよいよブラームス。
最初の三重奏曲第1番は、ブラームスが二十歳の頃に作曲されたものを彼が晩年に大幅改訂したもの。
今回の演者は三人とも大学院の二年生。
その演奏には安定感があり、プロ顔負けの腕前と言っても言い過ぎではないけれど、どう言う訳かあまり面白みを感じない。
一方、四重奏曲第2番は曲自体が素晴らしいだけでなく、演奏ものびやかで生き生きとしていてとても気持ち良い!
最後がこの曲で本当に良かった。
今回の演奏の中で一番気に入ったのは、バルトークの弦楽四重奏曲第5番。
四人全員が同じ四年生だからなのか、息が素晴らしく合っているので音がとても澄んでいた。
もしかしたら、バルトークを聴いて心地良さを感じたのは今回が初めてかも知れない。
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