インキネンのドッペル・コンチェルト ― 2015年11月13日
2015年11月13日(金)
ピエタリ・インキネン+日本フィルハーモニー交響楽団@杉並公会堂
シベリウス:歴史的情景 第2番
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲
Vn:扇谷 泰朋(日本フィル・ソロ・コンサートマスター)
Vn:ピエタリ・インキネン
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チャイコフスキー:交響曲第5番
~ アンコール曲 ~
シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ
最初の曲はシベリウスの歴史的情景第2番。
なるほど、先週は第1番、今週は2番ですか。
シベリウスと同じフィンランド人、それもシベリウス音楽院出身のインキネン氏が振るこの曲、変な力みが一切無く、繊細かつ穏やかで心休まるもの。
お見事です、インキネン氏。
お次は待ってました、インキネン氏自ら奏でるドッペル・コンチェルト。
ステージ中央に二人のソリストが並ぶため、指揮台を撤去。
スタッフの人達も大変だ。
準備が整い、扇谷さん、インキネン氏が登場。
さて、演奏が始まるのかと思いきや、インキネン氏のマイクトークが始まった。
それによると、何と彼、12年前にヴァイオリニストとして来日したとのこと。
全く知らなかった。大変失礼しました。
演奏が始まった。
比較的スローテンポで穏やかで暖かい。
二人の掛け合いもとても自然で、ついつい聴いているこちらの顔がにやけてくる。
マスクをしていて良かった。
特に第二楽章は正に極上。
いつまでも聴いていたかった…
日フィルの弦もお見事。
1st、2stヴァイオリンはソリスト達と溶け込むように、ヴィオラ、チェロ、コントラバスはさりげなく、でもしっかりと二人をサポート。
弾いているお二人も気持ち良いだろうなぁ。
後半はチャイ5。
日フィルでチャイ5と言えば、どうしてもコバケン先生をイメージしてしまうけど、果たしてインキネン氏は日フィルをどうドライブするのだろう?
あの日本人指揮者O氏のような軟弱な演奏だけはして欲しくないなぁ。
結果は…
意外や意外、重量感のある堂々とした至極真っ当なチャイコフスキーだった。
力技でグイグイ引っ張る所もあれば、軽やかに踊るような所もあれば、しっとりと謳い上げる所もあり。
日フィルが元々持っている良さとインキネン氏の優れたタクトの相乗効果の賜と言っても良いぐらいの名演だった。
恐れ入りましたマエストロ。
追記:
この前はサントリーホールの2階末席だったので良く分からなかったけど、間近で見るとアシスタント・コンサートマスターの千葉清加さんて美人だなぁ。
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