指揮者、ソリスト、オケ、全て良し!2019年11月02日



2019年11月2日(土)
クリスチャン・ヤルヴィ+MDRライプツィヒ放送交響楽団@武蔵野市民文化会館

バッハ(メンデルスゾーン編曲):管弦楽組曲第3番より「序曲」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(Vn:岡本 誠司)
 ~ アンコール曲 ~
 バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番より第3楽章「ラルゴ」
--------------------------
ブラームス:交響曲第1番
 ~ アンコール曲 ~
 ステンハンマル:カンタータ「歌」より間奏曲
 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」より抜粋

 前半のメンコン。
岡本誠司のヴァイオリンが良い。
決して華美にならない抑制された演奏。弱音が美しい。
できればメンコンじゃなくてバッハの2番あたりが良かったなと思っていたら、アンコールがバッハ。これまた絶品!
実に良いソリストだ!

 後半はブラームスの交響曲第1番。
若干早めのテンポ。
が、オケの伝統が為せる技かとても引き締まった緊張感あふれる湿り気を帯びたサウンド。
いやはや、恐れ入ります。
さすがMDR、さすがクリスチャン・ヤルヴィ!

大熱量コンサート2019年11月09日




2019年11月9日(土)
藤岡 幸夫+東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団@東京オペラシティ

ヴォーン=ウィリアムズ:「富める人とラザロ」の5つのヴァリアント
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番(Pf:松田 華音)
 ~ アンコール曲 ~
 チャイコフスキー :18の小品 踊りの情景(トレパークへの誘い)
--------------------------
伊福部 昭:舞踊曲「サロメ」

 前半はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番。
ソリストは松田華音!
お~っ、以前に比べて一段と音に厚みと言うのか色気が増している気がする。
彼女の弾くロシア物はホントに凄みがあるなぁ~

 後半は伊福部昭の舞踊曲「サロメ」。
日本の名作曲家が生んだエネルギーの塊のような曲。
それに対して、指揮者もオケも全力でぶつかった結果、もの凄い化学反応を起こしてオイラの心臓を鷲摑み。いや~、参った!

ティーレマンのブル82019年11月11日




2019年11月11日(月)
クリスティアン・ティーレマン+ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団@サントリーホール

ブルックナー:交響曲第8番(ハース版)
 ~ アンコール曲 ~
 ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ「天体の音楽」

 ティーレマンの紡ぐ音色はタイムマシンで30年ほど昔に戻った感じ。
実に安心して聴けるブルックナーだった。
そしてVPO。
前回来日より遥かに弦が上質。木管、金管も絶好調。
ちなみに、ワグチュー(ホルン持ち替え)4人は標準として、ホルンは1人多くて5人。

追記:
ブル8の後にアンコールってあり?

高関健のマラ52019年11月14日



2019年11月14日(木)
高関 健+藝大フィルハーモニア管弦楽団@東京藝術大学奏楽堂

藤倉 大:Glorious Clouds
--------------------------
マーラー:交響曲第5番

 細部にまで魂が宿った高精細なマーラーだった。
さすがマエストロ、さすが藝大フィル。

インバルのタコ122019年11月16日




2019年11月16日(土)
エリアフ・インバル+東京都交響楽団@東京芸術劇場

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番(Vn:ヨゼフ・シュパチェク)
 ~ アンコール曲 ~
 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番より第2楽章「田舎の踊り」
--------------------------
ショスタコーヴィチ:交響曲第12番「1917年」

 前半。
ヨゼフ・シュパチェクに圧倒された。

 後半。
なんだか泣けてきた。
ただただ感激。
インバル、最高!

ブロム翁のブラ32019年11月16日




2019年11月16日(土)
ヘルベルト・ブロムシュテット+NHK交響楽団@NHKホール

ステンハンマル:ピアノ協奏曲第2番(Pf:マルティン・ステュルフェルト)
 ~ アンコール曲 ~
 ステンハンマル:3つの幻想曲より第3曲
--------------------------
ブラームス:交響曲第3番

 前半のステンハンマル。
ブロム翁には申し訳ないけど、この曲では心震えない。心躍らない。
ん~、感受性に問題ありかなぁ?

 後半。
ブロム翁のタクトはいつもどおり軽快。説教臭くないのが良い。
それにしても相変わらず若々しい。もとい、若い!

ノットのマラ72019年11月17日




2019年11月17日(日)
ジョナサン・ノット+東京交響楽団@ミューザ川崎

ベルク:管弦楽のための3つの小品
--------------------------
マーラー:交響曲第7番 「夜の歌」

 前半ベルク。
1st Vn:16、2nd Vn:16、Va:12、Vc:10、Cb:8、さらにOb:4、Fl:4、以下略(笑)。
良くもまあ、これだけの大編成で縦の線が乱れないなぁ。

 後半マーラー。
いやぁ~、年に1回あるかないかの大爆演だった!
きっと、マーラーが天国からブラボーって叫んでるに違いない。

まだ若いのかパーヴォ2019年11月18日




2019年11月18日(月)
パーヴォ・ヤルヴィ+ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団@サントリーホール

ワーグナー:オペラ「タンホイザー」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番(Pf:ラン・ラン)
 ~ アンコール曲 ~
 メンデルスゾーン: 無言歌集から「紡ぎ歌」
--------------------------
ブラームス:交響曲第4番
 ~ アンコール曲 ~
 ブラームス: ハンガリー舞曲第3番、第1番

 前半。
まず、ワーグナーのタンホイザー序曲でRCOの懐広い響きに圧倒され、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番では、ラン・ランの弱音の美にダウンを奪われた。

 後半のブラ4。
正直言って期待外れ。
第2楽章冒頭では、ホルンの吹く主題をオーボエがかき消してしまうし、悲劇的な最終楽章を際立たせるために、第3楽章はもっとオケを鳴らすべきだし、最終楽章は綺麗にまとめ過ぎてるし、これ、指揮者の解釈だよなぁ~
ブラームスの4番を振るには、まだ若いってことなんだろうな…

メータのブル82019年11月22日



2019年11月22日(金)
ズービン・メータ+ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団@サントリーホール

ブルックナー:交響曲第8番(ノヴァーク版第2稿/1890)

 8番については絶対的なハース版信者のワタクシにも、今回のノヴァーク版第3楽章は別格だった。
ここまで切なく、でも慈愛に満ちた演奏は聴いたことがなかった。
まさにメータの人間性がなせる技。文字どおりブルックナーが降臨した!

追記:
マエストロが最終楽章の最後の最後に椅子から立ち上がった瞬間、全身に鳥肌がたった。
きっと、奏者たちも心が震えたはず。

ミッキーのブル72019年11月23日




2019年11月23日(土)
井上 道義+群馬交響楽団@高崎芸術劇場

武満 徹: 鳥は星形の庭に降りる
--------------------------
ブルックナー: 交響曲第7番(ノヴァーク版)

 ミッキーのタコ踊り。
時々する「オシッコちびりそう~」的なアクションだけはやめた方が良いかも。(笑)
マエストロの引き出すサウンドは、武満では色鮮やか、ブルックナーは神聖かつ荘厳。
群響の演奏もお見事!

 高崎芸術劇場。
ミッキーが話していたとおり、確かに音は堅いかも。
音響設計はおなじみの永田音響設計。
残響時間は満席時に2秒となってるけど、感覚的には1.8秒ぐらいかな?
決してデッドでなく、かと言ってぼやけもせず、ちょうど良い感じ。
またお邪魔します。
カウンター カウンター